爆心地付近のパノラマ 1945年10月 林重男氏撮影
長崎原爆の被害状況などを科学的に記録する記録映画のプロデューサーだった林重男氏が撮影した爆心地付近の写真5枚を長崎平和推進協会写真資料調査部会でつなぎ合わせ、パノラマ写真に仕上げた(一部加工あり)。写真の左奥に旧山里国民学校、その後ろに旧浦上第一病院(現・聖フランシスコ病院)、右中央に旧制鎮西学院中があり、両端の距離を単純に測ると2キロ余りになる。中央に旧城山国民学校。窓ガラスが破壊されたアーチ型窓枠の向こうが爆心地だ。
このパノラマ写真を見ると、当時「音が無くなった世界」「色が無くなった世界」「人影が消えた街」と表現されていた灰色のがれきの街が延々と広がっているのが感じられる。原爆の破壊力のすごさと非人道性を如実に物語っている。左側一帯には戦時中、城山の新興住宅街があったが原爆で壊滅し、一帯に人影はほとんど見えない。
被爆70年ナガサキ原爆写真展(長崎平和推進協会、同協会写真資料調査部会、長崎市立図書館主催) 22日~8月3日(午前10時~午後5時、28日は休み)、長崎市興善町の市立図書館多目的ホール。入場無料。