絵は語る
 =『あの日』見たナガサキ= 7

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絵は語る =『あの日』見たナガサキ= 7 西村カズ子さん(77) (諫早市立石町) 35キロ離れた諫早にも異変

2002/08/03 掲載

絵は語る
 =『あの日』見たナガサキ= 7

西村カズ子さん(77) (諫早市立石町) 35キロ離れた諫早にも異変

「長崎原爆の日 諫早での一日」のタイトルで、一枚の画用紙にあの日の状況を四つの場面にして水彩で描いた。

昭和二十年八月九日十一時ごろ「快晴。B29が一機通過。偵察機かと思った。機影が消えたら、突然ピカッとせん光が走った」(1)。

「ドカーンと大きな音。風が部屋に吹き込んできた。かもいに掛けていた父の帽子が飛んだ」(2)

昼食時「空は曇り夜のように不気味。太陽はほおずきのようになり、光をなくした」(3)。三時間ほどで晴天に戻った。

夕方六時ごろ「灰がちらちら降ってきた」(4)。

当時、二十歳だった西村さんは自宅で過ごしていた。「実際に体験していないが、長崎から三十五キロも離れた諫早にも異変があったあの日はよく覚えている」と言う。

その後、近くに駐在していた兵隊が騒然となったり、小学校にけが人が運ばれて来たり。「あのショックは忘れ難く、今の平和がうそみたいですね」