コメ価格の高騰を受けた政府備蓄米の放出を前に、国から管理を委託されている企業が18日、埼玉県内の倉庫を報道陣に公開した。延べ床面積約1万3千平方メートルの広大な倉庫の一角に、玄米30キロが入った袋が高さ約5メートルまでびっしりと積み上げられていた。一年を通じて温度や湿度を一定に保ち、計2万トンの品質管理を徹底しているという。
倉庫の詳細な所在地や企業名は非公表。倉庫内には「備蓄用米」との札が付いた30キロの袋のほか、約1トンの玄米が入ったコンテナバッグが並んでいる。銘柄は新潟県産のコシヒカリやこしいぶきが中心で、いずれも2023年産だった。ネズミの侵入を防ぐため、入り口には高さ約30センチの柵も設置している。
同社幹部は取材に「災害など万が一に備えたコメで、責任感をもって大事に管理している」と話した。今回の放出対象かどうかは未定という。
農林水産省は18日、売り渡し先となる大手の集荷業者を対象に、備蓄米入札に向けた説明会をオンラインで開いた。17日開催分と合わせて計約260人が参加した。