大村で市民ミュージカル 心温まる物語に拍手「自分と他人、同じように大切に」 長崎

長崎新聞 2025/04/06 [13:00] 公開

萱瀬の森を舞台に心温まる物語を演じた出演者=大村市、さくらホール

萱瀬の森を舞台に心温まる物語を演じた出演者=大村市、さくらホール

大きい写真を見る
大村市民を中心に制作する「シーハットおおむら市民ミュージカル」の公演が3月29日、幸町のさくらホールであった。オリジナルの演目「小さいつとつんちゃん」などを披露し、会場は拍手に包まれた。

 市文化・スポーツ振興財団が主催。小学生から60代まで約60人が参加し、昨秋から練習を重ねてきた。

 2部構成の第1部は約1時間20分のミュージカル。舞台は五十音を擬人化した世界。音が出ない「小さいつ」はある日突然消えてしまう。一方、小学生のつんちゃんはお芝居で「小さいつ」を演じることになる。だが自分の思いを伝えるのが苦手で、練習から逃げ出してしまう。「小さいつ」とつんちゃんは、同市萱瀬の神秘的な森で遭遇。2人はかけがえのない存在であることを自覚する。

 「小さいつ」を演じた市立放虎原小3年の柄本雄心さんは「自分が役立たずだ、と思っている気持ちが観客に伝わってほしいと思い演じた」、つんちゃん役の市立竹松小3年、田渕睦美さんは「悲しい気持ちを知ってほしくて役になりきった」とそれぞれ感想。出演者の一人、市立大村小6年の川上恵奈さんは「自分と他の人を同じように大切にしてほしい。見た人の心に温かいものが残ってくれれば」と語った。

 第2部はコンサート。「コーラスライン」の「ワン」など有名ミュージカル曲にダンスを交えながら披露した。