【ニューヨーク共同】米紙ウォールストリート・ジャーナル電子版は20日、トランプ政権がロシアとの停戦交渉でウクライナに対して、南部クリミア半島をロシア領として米国が承認し、ウクライナの北大西洋条約機構(NATO)加盟を認めないとする和平案を提示したと報じた。
同紙によると、17日に提示し、ウクライナ側の反応を待っている。米国務省高官は最終案ではなく、議論のたたき台として提案したと語ったという。
ロシアのプーチン大統領は20日の復活祭に合わせたウクライナとの停戦を19日に一方的に宣言し、モスクワ時間の21日午前0時までの30時間、侵攻地域ですべての軍事行動を停止すると発表。だが砲撃がやまず、双方ともに相手の「停戦違反」を非難し合う展開となり、不発に終わった。
和平難航にいらだつトランプ米大統領が仲介をやめると示唆し、圧力を強めたことが停戦宣言の背景とみられる。トランプ氏は20日、自身のソーシャルメディアで「うまくいけば、ロシアとウクライナが今週合意に至る」と主張した。