「波佐見-川棚線」4月から運行 西肥バスの路線廃止で2町が代替 公共ライドシェアを活用

2025/01/17 [12:30] 公開

波佐見・川棚両町が運行する「波佐見-川棚線(仮称)」

波佐見・川棚両町が運行する「波佐見-川棚線(仮称)」

  • 波佐見・川棚両町が運行する「波佐見-川棚線(仮称)」
  • 3月末に廃止される西肥バスの「川棚―内海線」=川棚町栄町
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西肥自動車(西肥バス)が長崎県東彼川棚町と波佐見町を結ぶ川棚-内海線(川棚高校下-内海、14・2キロ)を3月31日で廃止するのに伴い、両町は16日、「波佐見-川棚線(仮称)」の運行を4月1日から始める計画案を発表した。
 同線は川棚-内海線に、西肥バスが同時に廃止する佐世保-川棚線の一部(川棚高校下-川棚特別支援学校、4・5キロ)を加えた18・7キロ。
 西肥バスは昨年11月に路線廃止を発表。両町は川棚、波佐見両高と桜が丘、川棚両特別支援学校への通学や住民の通勤、買い物、通院などの移動手段確保を念頭に、代替路線の運行を検討していた。
 川棚-内海線は現在、平日に上下27便を運行。計画案によると、波佐見-川棚線はこの乗車実績を参考に同20便を運行する。内海-川棚バスセンターを中心に、通学時間帯などに川棚高校下、川棚特別支援学校まで運行する。波佐見町役場にバス停を新設して乗り入れ、波佐見町役場で発着する便もある。
 ダイヤ見直しによりJR川棚駅での大村線、波佐見町内での西肥バス(佐世保-嬉野線)への接続利便性を高める。運賃は現行と同じで初乗り200円、川棚バスセンター-内海670円など。
 波佐見町が40人乗りバス2台を保有する予定。事業者に運行を委託する自家用有償旅客運送(公共ライドシェア)を活用する。今後、九州運輸局に路線を申請し委託先を決める。
 波佐見町の担当者は「運転手の適正な拘束時間や休憩時間に配慮した運行計画をまとめた。急な廃止だったが、運行開始に向け今後も調整を続ける」とした。