【ワシントン、北京共同】トランプ米大統領は9日、「相互関税」として発動した措置のうち、第2弾の上乗せ分を90日間停止すると発表した。SNSに投稿した。5日に導入した10%の一律関税は継続する見通しで、日本への関税は自動車などを除いて24%とされていたが10%となる。中国に対する追加関税は上乗せし「関税を125%に引き上げ、即時に発動する」と明らかにした。中国は相互関税への報復措置を10日発動した。
相互関税の上乗せ措置は9日未明に発動したばかり。発動直後での大きな方針転換となり、各国が翻弄される展開が続きそうだ。トランプ氏は記者団の取材に「75カ国以上」が貿易問題解決のために交渉に動き、報復措置を取らなかったためだと説明。金融市場の混乱で「人々が不安になっていた。柔軟性を持つべきだ」と語った。停止期間に各国・地域との交渉に応じる方針で「中国も含めてどの国とも合意できるだろう」と自信を示した。
ベセント財務長官によると、日本も対象となっている自動車や鉄鋼、アルミニウムへの25%は維持される。