2023年4月の東京都江東区長選で選挙運動の報酬として柿沢未途元衆院議員(54)側から現金を受け取ったとして、公選法違反(被買収)の罪に問われた西垣誠被告(53)ら区議3人に東京地裁は16日、「国民の政治に対する信頼を損ねた」として、いずれも求刑通り罰金20万円、追徴金20万円の判決を言い渡した。
他の区議2人は米沢和裕被告(65)と星野博被告(77)。星野被告は不服として即日控訴した。
島戸純裁判長は、保守分裂となった区長選で、柿沢氏が木村弥生前区長(59)を支援している状況は区議の間で周知の事実だったと指摘。柿沢氏側から「陣中見舞い」として渡された現金に、木村氏支援の趣旨が含まれることは容易に認識できたとし「選挙の公正を害した」と結論付けた。
判決によると、3人は23年2月、投票取りまとめなどの選挙運動の報酬としてそれぞれ現金20万円を受け取った。
事件では柿沢、木村両氏ら買収側全員に公選法違反罪で有罪判決が言い渡され、確定している。