小浜温泉の旅館「春陽館」、ジスコホテルが取得 改修し新たな旅館、訪日客をターゲットに 長崎

長崎新聞 2025/01/23 [11:30] 公開

唐破風の門構えが印象的な春陽館。改修後、隣接する浜観ホテル(右)の別館になる予定=雲仙市小浜町

唐破風の門構えが印象的な春陽館。改修後、隣接する浜観ホテル(右)の別館になる予定=雲仙市小浜町

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長崎県内外で主にビジネスホテルを展開するジスコホテル(諫早市)が、昨年1月に閉館した雲仙市小浜町の温泉旅館「春陽館」を取得し、改修して新たな旅館にすることが22日、分かった。
 築80年以上の歴史がある木造3階建て本館は建て替えず、曲線的な唐破風(からはふ)の門構えも残す。徳永耕一社長は「風情を残し、小浜温泉街を元気にしたい」としている。春陽館の名称は変更する方針。
 ジスコホテルは春陽館の土地、建物の売買契約を締結し、昨年12月に所有権移転を完了した。改修後、ジスコホテルグループ16軒目の宿泊施設となる。
 現在の客室は鉄筋7階建て別館と合わせて計44室。主にインバウンド(訪日客)をターゲットにする。開業時期は未定。
 ジスコホテルは、春陽館に隣接する浜観ホテルも所有しており、昨年秋から建て替え工事を進めている。春陽館は改修後、同ホテルの別館と位置付け、従業員数を抑える。
 浜観ホテルは全63室のビジネスホテルとして2027年2月に開業予定で、86台分の駐車場を新設する。徳永社長は「有料パーキングとして地域の方にも使ってほしい」と話した。