総裁選&代表選 長崎県選出の国会議員はどうする? 自民・3議員は林氏支持、立民・候補者の推薦人に

2024/09/02 [11:00] 公開

12日告示される自民党総裁選(27日投開票)について、同党の本県選出国会議員4人のうち3人が、近く正式表明を予定している林芳正前官房長官を支持する意向であることが、1日までの長崎新聞社の取材で分かった。政治資金問題で最大派閥の安倍派や岸田派などが解散を決めた中での戦いだが、3人は林氏と同じ岸田派に所属した経緯があり派閥色も透ける。一方、同時期の立憲民主党代表選(7日告示・23日投開票)では本県選出国会議員が代表候補者の推薦人になる方向で検討している。

 「次のリーダーは十分な実績と経験を持った人を」。8月26日夜、東彼波佐見町で国政報告会を開いた自民の金子容三衆院議員=長崎4区=は支援者らの前で林氏が総裁選に出馬した場合は「支援する」と明言。初陣を飾った昨年10月の補欠選挙で岸田派幹部だった林氏側から人的支援を受けた恩があり、当選当初から同派に籍を置いた。

 古賀友一郎、山本啓介両参院議員も金子氏と同様に林氏を支持する意向。派閥との関連について、古賀氏は「あくまで(林氏の)人柄や能力で選んだ」と強調する。安倍派に所属した加藤竜祥衆院議員=長崎2区=は投票先について「未定」としている。

 総裁選は党所属国会議員が1人1票ずつ投じる367票と、全国の党員・党友の投票をドント方式で分配する367票を合わせた総数734票のうち、過半数に達した候補が当選。過半数に届かない場合は上位2候補の決選投票となり、国会議員票367票と、各都道府県連が党員・党友の投票結果に基づいて投じる地方票47票で選出する。
       ◆
 立民代表選は党所属国会議員や地方議員、党員・サポーターのほか、国政選挙の公認候補予定者による投票をポイント換算して当選者を決定。過半数の候補がいなければ上位2候補の決選投票となり、国会議員が1人2ポイント、公認候補予定者と各県連代議員がそれぞれ1ポイントを投じて選ぶ。

 4月の衆院長崎3区補選で当選した山田勝彦衆院議員は、代表選への立候補を模索している吉田晴美衆院議員=東京8区、1期目=の推薦人となる考え。初当選が同時期で「国民感覚のある政治家。永田町の常識にとらわれない政治改革を進められる」と期待する。

 次期衆院選で区割りが変わる新長崎3区の公認候補予定者の末次精一氏は「立候補者が出そろってから判断したい。野党をまとめていける経験のある人を選びたい」と話す。