メタバース上で事業創出 長崎市と十八親和銀「ナガチャレ+」 参加者募集、県外企業・人材と協業

長崎新聞 2024/08/05 [12:22] 公開

アドミンの2Dメタバースが紹介されたキックオフイベント=長崎市油屋町、ダイアゴナルラン長崎

アドミンの2Dメタバースが紹介されたキックオフイベント=長崎市油屋町、ダイアゴナルラン長崎

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地域外や組織外の力を取り入れるオープンイノベーションやメタバース(仮想空間)を活用し、長崎市で新規事業を創出するプログラム「NAGASAKI CHALLENGE PLUS(ナガチャレ+)」が始動した。主催の市と十八親和銀行(同市)は、県内外の事業者やU・Iターン者、地元学生らに参加を呼びかけている。
 地場企業を中心とする協業によって、多数の事業創出や製品開発を促す。特に市は成長可能性分野として「デジタル」「環境」「海洋」「ものづくり」「生命科学」に期待している。U・Iターン者の地場企業就職も後押ししたい考え。
 2D(2次元)メタバース空間上にコミュニティー「バーチャル長崎」を構築し、参加者が常時気軽に交流できるようにする。8月20日から座学やセミナーを受講し、新規事業化に必要なノウハウを学ぶ。ここで出会った仲間と共に事業を立案する。リアルでの合宿を経て、来年3月の最終イベントで発表する。
 KPMGコンサルティング(東京)が座学の講師やメンター(助言者)を担う。地場のIT企業アドミン(同市)がメタバースを、リージョナルクリエーション長崎(同市)が長崎スタジアムシティを実証実験の場として提供する。
 県外への連携呼びかけは九州博報堂(福岡市)と、全国のスタートアップ1万6千社と関わるコンサルタント会社ユニッジ(東京)が協力する。
 7月30日はキックオフイベントをオンライン開催し、約90人が参加。長崎市の鈴木史朗市長は「新しい風を巻き起こしてもらえると期待している」とあいさつした。
 コミュニティー会員登録は公式ホームページから。市内で新規事業に関心がある人は誰でも参加可能としている。