バレー少年女子、競り勝ち8強! 長崎県勢 第78回国民スポーツ大会

2024/10/08 [11:00] 公開

【バレーボール少年女子2回戦、静岡―長崎】県勢6年ぶりの8強入りに貢献した長崎のOP佐藤佳(西彼杵高)=鳥栖市、サロンパスアリーナ

【バレーボール少年女子2回戦、静岡―長崎】県勢6年ぶりの8強入りに貢献した長崎のOP佐藤佳(西彼杵高)=鳥栖市、サロンパスアリーナ

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第78回国民スポーツ大会「SAGA2024」第3日は7日、佐賀県内各地で14の正式競技が行われ、長崎県勢は西彼杵高単独のバレーボール少年女子が2回戦で静岡を2-1で下して準々決勝に進んだ。
 ラグビー成年男子は予選プールを2位で通過。準々決勝で敗れて5~7位決定戦に回ったが、2014年長崎国体以来、10年ぶりの入賞を確定させた。レスリング少年男子グレコローマンスタイル80キロ級の城田健太(島原高)は5位、重量挙げ成年男子81キロ級の山口直幸(諫早農高教)はジャークで8位入賞した。
 一方でこの日は県勢の惜しい敗戦が続いた。準々決勝に臨んだバレーボール成年男子は京都に2-3で惜敗。瓊浦高単独のバドミントン少年男子も準々決勝で優勝候補筆頭の埼玉に1-2で敗れた。昨年まで9大会連続で入賞していた相撲成年は、予選1勝2敗で決勝トーナメント進出を逃した。
 第4日は8日、各地で12の正式競技を実施する。

◎西彼杵高・佐藤佳 強気にトス呼び躍動

 西彼杵高単独のバレーボール少年女子が2回戦で静岡に2-1で競り勝ち、夏のインターハイに続いて全国8強入りを決めた。同種別で県勢6年ぶりとなる入賞も確定。マークが集中したエースのOH佐藤侑音に代わって、双子の姉のOP佳音が得点源として躍動した。
 「ブロック2枚の侑音に対して私は1・5枚。だから、決めないといけない」と奮起した。アタックラインの内側にえぐるようなクロスを打ち下ろし、相手の守備が整っている場面では冷静にブロックアウトを選択。「役割は果たせたと思う」と上々のプレーを振り返った。
 苦しい展開だった。レフトで待つ妹を徹底マークされ、第1セットを落とした。ならばと、ライトからトスを呼んで長い助走を取った。「全部、自分が打つつもりで跳んだ」。第2セットを25-23で取り返すと、最終セットは序盤で6-2とリードに成功。このうち4点を自身が決めて流れを引き寄せ、25-17の快勝につなげた。
 普段から指導する出野コーチ(西海市教委)が「優しく、気配りができるいい子」と信頼を置く3年生だ。セッターの対角、攻撃特化型のオポジットを任され「もちろん妹がエースだけど、私は自分がエースだと思ってやっている」ときっぱり。その強気な姿勢が勝利を呼び込んだ。
 現在、皇后杯得点(女子総合)で46位と苦しむチーム長崎にとっても配点が大きい団体競技の入賞は価値が高い。次は優勝した2015年和歌山国体以来、9年ぶりの4強入りが懸かる準々決勝。相手は超強敵の東京だ。「臆せず、自分の役割を果たすだけ」。ここを抜ければ、9年ぶりの悲願が見えてくる。