「韓国人客はかつて団体が多かったが、個人や少人数で動く割合が増えている気がする」。韓国・釜山の南約50キロに位置する長崎県対馬市。記者が今春赴任して以降、県や市の関係者などから何度もそう聞いた。実際に旅行形態は変化しているのか。個人や少人数での移動に使われる「レンタカー」の視点で調べてみた。
市によると、対馬を訪れる韓国人客は2018年に過去最多の約41万人を記録。その後、日韓関係悪化による国際航路休止などを経て、市北部・比田勝-釜山航路が23年2月、市南部・厳原-釜山航路は今年4月にそれぞれ再開。23年は約11万9千人と客足が戻ってきている。
そんな中、日に一度は見かけるのが「国際免許で運転しています」と記されたステッカーが張られたレンタカーだ。8月末、比田勝に足を運ぶと、1時間弱の間に何台もの「ステッカー」車両とすれ違った。逆走して右側を走る車両も見かけて驚いた。
ステッカーは16年、韓国人観光客の急増とそれに伴うレンタカー利用増を受け県と市が作製した。イチョウをモチーフにした黄色いデザインで、外国人観光客が運転するレンタカー向けの専用ステッカーだ。韓国は車が右側通行で日本とは逆。交通ルールも違う。ステッカーは日本での運転に慣れない外国人ドライバーへの配慮を周囲に促す狙いがある。当時、島内各社に配布。航路再開に伴い昨春ごろにも配布したという。
この数年間、レンタカー業者は利用増と航路運休、そして再開などを受け、車両の確保と売却、再びの確保に奔走してきた。ある事業者はコロナ禍前にステッカーの数が不足し、自前で用意。コロナ禍後に客足が戻ってからも再度、自前で準備したと語る。コロナ禍後は団体より個人客が多いと印象を口にし、こう続けた。「現時点でコロナ禍前よりも利用者数が多い」
外国人による物損事故件数も韓国人客の増減に伴い変化している。対馬北署は18年が32、19年は49。南署は18年が44、19年が41だ。両署ともにコロナ禍の20~22年はゼロや一桁台だったが、23年は20件台、24年は7月末で20件を超えている。
県や市などに取材したものの、レンタカーの利用数といった「旅行形態の変化」を示す数値などは得られなかった。市によると、今年の対馬を訪れた韓国人客数は7月末の速報値で11万人を超え、昨年を上回るペース。あるレンタカー事業者はこの数年の動向を振り返り、「韓国の経済事情が分かるとありがたい」と要望を口にした。
市によると、対馬を訪れる韓国人客は2018年に過去最多の約41万人を記録。その後、日韓関係悪化による国際航路休止などを経て、市北部・比田勝-釜山航路が23年2月、市南部・厳原-釜山航路は今年4月にそれぞれ再開。23年は約11万9千人と客足が戻ってきている。
そんな中、日に一度は見かけるのが「国際免許で運転しています」と記されたステッカーが張られたレンタカーだ。8月末、比田勝に足を運ぶと、1時間弱の間に何台もの「ステッカー」車両とすれ違った。逆走して右側を走る車両も見かけて驚いた。
ステッカーは16年、韓国人観光客の急増とそれに伴うレンタカー利用増を受け県と市が作製した。イチョウをモチーフにした黄色いデザインで、外国人観光客が運転するレンタカー向けの専用ステッカーだ。韓国は車が右側通行で日本とは逆。交通ルールも違う。ステッカーは日本での運転に慣れない外国人ドライバーへの配慮を周囲に促す狙いがある。当時、島内各社に配布。航路再開に伴い昨春ごろにも配布したという。
この数年間、レンタカー業者は利用増と航路運休、そして再開などを受け、車両の確保と売却、再びの確保に奔走してきた。ある事業者はコロナ禍前にステッカーの数が不足し、自前で用意。コロナ禍後に客足が戻ってからも再度、自前で準備したと語る。コロナ禍後は団体より個人客が多いと印象を口にし、こう続けた。「現時点でコロナ禍前よりも利用者数が多い」
外国人による物損事故件数も韓国人客の増減に伴い変化している。対馬北署は18年が32、19年は49。南署は18年が44、19年が41だ。両署ともにコロナ禍の20~22年はゼロや一桁台だったが、23年は20件台、24年は7月末で20件を超えている。
県や市などに取材したものの、レンタカーの利用数といった「旅行形態の変化」を示す数値などは得られなかった。市によると、今年の対馬を訪れた韓国人客数は7月末の速報値で11万人を超え、昨年を上回るペース。あるレンタカー事業者はこの数年の動向を振り返り、「韓国の経済事情が分かるとありがたい」と要望を口にした。