「水際対策が重要な課題」佐世保港でテロ想定 海保など対策訓練 長崎県

長崎新聞 2025/02/04 [11:40] 公開

逃走する不審船(左)を追い詰める訓練=佐世保市

逃走する不審船(左)を追い詰める訓練=佐世保市

大きい写真を見る
佐世保海上保安部や佐世保署などでつくる佐世保港港湾保安委員会は1月30日、長崎県佐世保市の佐世保港一帯でテロ対策総合訓練を実施した。
 2004年から実施し、19回目。開始式で佐世保市港湾部の大塚健部長は「佐世保港ではテロ組織が関与したと思われる事案は発生していないが、米軍や海上自衛隊の基地があり、水際対策が重要な課題」とあいさつした。
 7団体から約60人が参加。同港に着岸中のクルーズ船に対し爆破予告があったと想定。船舶代理店から同市港湾部に連絡があり、警戒区域設定やターミナルへの乗客誘導などの手順を確認した。入国審査などで乗客に扮(ふん)したテロリストを確保し、刃物で切り付けられた負傷者を搬送。船内に潜んでいたテロリストも制圧し、逃走する不審船を捕捉した。
 同市港湾部の前田圭さん(43)は「水際対策は日頃からの備えが重要。引き続き関係機関と連携を深める」と訓練の感想を話した。