大相撲秋場所の懸賞数が過去最高 自治体や外資も申し込み

2024/10/07 [04:38] 公開

大相撲秋場所の結びの一番に出された多くの懸賞旗。奥は琴桜、右は王鵬=9月、両国国技館

大相撲秋場所の結びの一番に出された多くの懸賞旗。奥は琴桜、右は王鵬=9月、両国国技館

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 勝った力士が行司から受け取る金一封は懸賞金と呼ばれ、取組前に土俵上を1周する色鮮やかなのぼりに描かれた広告主が出資者だ。9月の大相撲秋場所では、15日間の懸賞総数が2455本と過去最高を記録。地方自治体から外資系企業まで19社が新規に申し込み、場内放送では企業名などの読み上げや取組表への記載といった特典もある。多くのジャンルから関心が高まっている。

 鳥取県倉吉市は秋場所から大関琴桜の取組に指定で懸賞を出した。祖父の元横綱琴桜(故人)の出身地という縁があり、市の担当者は「ふるさと納税のPRに加え、ゆかりがある力士を応援できる良さがある」と語る。

 懸賞は幕内取組に限られ、1本7万円で15日間の計105万円から新規申し込みができる。前出の担当者は「割安感があり、懸賞を出す地方自治体は増えていくのではないか」とした。

 トマトケチャップで有名なクラフト・ハインツの日本法人は、174センチの小兵ながら奮闘する幕内翠富士に秋場所で懸賞を出した。担当者は「翠富士関の挑戦する姿はハインツ日本が目指しているカルチャーだ」とした。