島原市に6800万円の損害賠償を提訴 フラワー公園元指定管理者のプチライフ社 赤字店巡り

長崎新聞 2025/04/12 [11:20] 公開

長崎県島原市が管理する有明の森フラワー公園の指定管理者を2017年度から6年間務めたプチライフ社(福岡市)が適正な指定管理料が支払われなかったとして、島原市に約6800万円の損害賠償を求める訴訟を福岡地裁に起こしたことが11日、分かった。
 訴状によると、同社は指定管理者公募に関し、市幹部から公園内のレストラン継続を依頼され、委託業務に含まれると認識して応募。だが、レストラン運営費は指定管理料に含まれず、6年間で約3千万円が不足していたと主張。また市職員の不正支出に加担させられ、福岡県嘉麻市の指定管理者にも選定されなくなったとして約3300万円の損害があったとしている。
 提訴は3月26日付。島原市総務部は「訴状が届いていないのでコメントできない」としている。
 市第三者委員会の報告書によると、レストランは当時の市幹部の発案で国の補助事業を使って13年7月に開店。14年度で補助事業が終了し、翌年度には赤字となり19年1月に閉店した。
 同社は23年に市に1億円の損害賠償を請求していた。取材に「市側から誠実な対応がなされなかったので提訴した」と説明した。