アニメ映画「きみの色」 長崎がモデル地、山田尚子監督が佐世保で思い 「作品にとって宝物」

2024/08/07 [12:30] 公開

「この建物が作品にとっての宝物になった」などと思いを語る山田監督=佐世保市、旧海軍佐世保鎮守府凱旋記念館

「この建物が作品にとっての宝物になった」などと思いを語る山田監督=佐世保市、旧海軍佐世保鎮守府凱旋記念館

  • 「この建物が作品にとっての宝物になった」などと思いを語る山田監督=佐世保市、旧海軍佐世保鎮守府凱旋記念館
  • モデル地の旧海軍佐世保鎮守府凱旋記念館でプロモーションをする山田監督(左から3人目)ら
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佐世保など長崎県をモデル地にしたアニメーション映画「きみの色」の山田尚子監督が1日、プロモーションで佐世保市平瀬町の旧海軍佐世保鎮守府凱旋記念館(市民文化ホール)を訪問。「アピールポイントは、ここで行われるライブのシーン。このすてきな建物が、作品にとっての宝物になった」と思いを語った。
 「きみの色」はオリジナルのアニメ作品で、8月30日に公開される。音楽と青春をテーマにした感動作。高校生3人がバンドを結成し、それぞれの悩みを抱えながら、学園祭のライブを目指す。主題歌を人気バンド「Mr.Children」が担当している。
 佐世保では同記念館と黒島天主堂がモデル地。プロモーションは、映画やドラマのロケ支援による観光振興に取り組む佐世保観光コンベンション協会の主催、TOHOマーケティング、同市の協力で実施した。
 山田監督は「カトリックの学校に通う女の子の話。頭に浮かんだのが長崎。イメージにぴったりだった」と説明。「(タイトルの)色は光があることで成り立つ現象。感情を揺さぶるイメージがある。そして、音楽を通して人と人が共感し合えるものを描いた」とテーマについて語った。
 本県の印象、作品制作について「坂、海があって、土地の形が魅力的。生活感があるのに、非日常感がある面白い場所。作品には長崎の景色と、出会った方々の温かい心が反映されている」と述べた。
 同記念館は日本遺産「鎮守府」の構成資産の一つ。「日本独特の時代を感じる建物。音の反響もよく、ダンスパーティーを想像した。作品では、まさにこの場所で心の解放が行われる。音響にもこだわった。ライブに参加しているような臨場感を大切にしている」と物語の展開、メッセージを強調した。
 同協会はプロモーションの模様、取材をまとめた特集をホームページで紹介する。