「もうひと踏ん張りの力に」 ノーベル平和賞決定を報告 長崎被災協が知事、長崎市長に

2024/10/24 [10:24] 公開

ノーベル平和賞決定を大石知事(右端)に報告した田中会長(右から5人目)ら=県庁

ノーベル平和賞決定を大石知事(右端)に報告した田中会長(右から5人目)ら=県庁

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ノーベル平和賞に決まった日本原水爆被害者団体協議会(被団協)の加盟団体、長崎原爆被災者協議会(長崎被災協)の田中重光会長(83)らが23日、大石賢吾知事と鈴木史朗長崎市長をそれぞれ訪問した。田中会長は「被爆者の平均年齢が85歳を超える中、もうひと踏ん張り頑張るための力になった」と報告した。
 長崎被災協の6人は県庁で大石知事、徳永達也県議会議長と面会。県職員が盛大な拍手で迎えた。
 被団協代表委員の田中会長は「ウクライナや中東で戦火がどんどん広がる中での受賞は、国際的にも意味がある。核兵器をなくす運動が波のように広がっていけばいい」。被団協代表理事の横山照子副会長(83)は「被災協では被爆者の実態や思いを世界の若者に伝える取り組みをしている。後押しをしていただきたい」とそれぞれ話した。
 大石知事は「核兵器を二度と使ってはならないという考えが世界で共有されてきたのは、皆さんの活動のたまものだ」と受賞をたたえた。
 6人は長崎市役所で鈴木市長と岩永敏博市議会議長にも受賞を報告。柿田富美枝事務局長(71)は、12月10日にノルウェー・オスロで開かれる授賞式のパブリックビューイング開催を要望した。鈴木市長は「皆で喜びを分かち合いながらお祝いしたい」と応じ、検討する考えを示した。