熱中症? “連係プレー”で高齢者救助 V・ファーレン長崎ユース選手4人

2024/08/28 [12:12] 公開

連係プレーで高齢者を助けたV長崎U―18の(左から)宮口さん、野田さん、黒瀬さん、井手さん=諫早市

連係プレーで高齢者を助けたV長崎U―18の(左から)宮口さん、野田さん、黒瀬さん、井手さん=諫早市

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サッカーJ2のV・ファーレン長崎のユースチーム(U-18)に所属する高校生4人が今月中旬、長崎県諫早市平山町の県道で、熱中症のような症状でふらふらとしながら歩いていた高齢男性を救助した。安全な場所に誘導する。救急車を呼ぶ。経口補水液を飲ませる。男性を介抱する-など、見事な“連係プレー”だった。

 鎮西学院高に通う黒瀬理仁さん(3年)、井手圭さん(同)、野田秦平さん(同)、宮口裕多さん(1年)の4人。18日午後6時半ごろ、外出先から諫早市土師野尾町にある選手寮に自転車で帰宅中だった。寮の近くに差しかかった時、まっすぐに歩けずガードレールにもたれかかったりしている男性を見つけた。
 チームで主将を務める黒瀬さんは「最初は酔っている人がいるな。声はかけない方がいいかな」と思ったという。しかし、正常ではない様子で車道で危なかったため、思い切って「どうしたんですか」と声をかけた。男性が「熱中症になったみたいだ」などと答えたため、歩道へ誘導し安全を確保。井手さんが119番し、黒瀬さんは寮へ経口補水液を取りに行った。野田さんは男性を介抱。寮の門限が迫っていたため、宮口さんが寮監に事情説明に戻った。救急車が到着し、男性を救急隊に引き継いだ。
 後日、消防署から学校にお礼の電話が入った。U-18の原田武男監督は「いつも周りをよく見るように言っているが、なかなかできることではない」と教え子たちの“ファインプレー”を褒めた。4人は「もし通り過ぎていたら危なかった。声をかけて良かった」「もし、また人が倒れていたりしたら助けたい」などと話している。