運営会社、9千万円の返還承服できず…南島原・道の駅サテライトオフィス事業 補助金の流れ、審査を請求

2024/09/07 [12:00] 公開

長崎県南島原市深江町の道の駅「ひまわり」のサテライトオフィス事業が頓挫した問題で、運営会社だったエバーグリーン(佐世保市)は2日、行政不服審査法に基づき、補助金の流れなどを調査するよう求める審査請求書を松本政博市長に提出したことを明らかにした。提出日は8月28日。
 市はサテライトオフィス整備の補助金9千万円をエバーグリーンに振り込まず、福岡市の施工会社に国の補助分も含め一括で概算払いしたが、資材不足などで工事が遅延。エバーグリーンは今年5月に事業廃止届を市に提出し、9月2日までに補助金を返還するよう命じられていた。
 エバーグリーン取締役の地頭薗哲郎氏は「弊社に補助金は1円も入っていない。補助金の流れが不透明で、期限までの返還は承服できない。外部の諮問委員会でまず調査してほしい」と話した。
 松本市長は「市民にご心配をかけ、お騒がせしていることに対し深くおわびしたい。納期限に補助金が返還されず、責任を痛感している。弁護士と協議しながら全額返還に向けて努める」とコメントした。