三菱重工業長崎造船所長に4月1日付で就任する藤田真氏(56)が27日、取材に応じ、ミサイル防衛能力を強化する1万2千トン級イージス・システム搭載艦1隻を今年起工する見通しを明らかにした。長崎造船所でのイージス護衛艦建造は、あたご型「あしがら」(7700トン)を2008年3月に引き渡して以来。
防衛省は、断念した地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」の代わりにイージス艦2隻を整備する。うち1番艦は三菱と1397億円で契約。27年度就役を目指している。2番艦の契約先はジャパン・マリンユナイテッド。
多機能フリゲート艦(FFM、3900トン)は三菱が22年の1番艦就役以降、全12隻を順次手がけ、うち10隻を長崎造船所が担い、残る2隻を建造中。さらに大型化する次期FFM(4900トン)12隻も三菱が受注した。イージス艦を含め長崎造船所では31年ごろまで工事量を確保しているという。
一方、原動機部門では1日付でSPMI事業部をスチームパワー事業部に改称する。藤田氏は「石炭炊きなどスチーム(蒸気)パワー火力発電所の新設が難しい中、これまでメンテナンスに注力していた。カーボンニュートラル(温室効果ガス排出実質ゼロ)に向けた新しい取り組みにも注力していく」と強調。具体的には、ガスタービン複合サイクル発電(GTCC)に使う排熱回収ボイラーの需要増を見込んだ。
長崎造船所の原動機部門で通算25年の勤務経験がある藤田氏は「航空エンジン部品工場を近年開設するなど環境の変化に合わせて最適な体制になった。パートナー企業とともに各事業を堅調なまま維持し、地域に貢献したい」と抱負を述べた。
藤田氏は長崎造船所長とエナジードメインスチームパワー事業部長を兼務する。同所長を2年間務めた外野(ほかの)雅彦氏(60)は執行役員エナジードメイン副ドメイン長に就く。
防衛省は、断念した地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」の代わりにイージス艦2隻を整備する。うち1番艦は三菱と1397億円で契約。27年度就役を目指している。2番艦の契約先はジャパン・マリンユナイテッド。
多機能フリゲート艦(FFM、3900トン)は三菱が22年の1番艦就役以降、全12隻を順次手がけ、うち10隻を長崎造船所が担い、残る2隻を建造中。さらに大型化する次期FFM(4900トン)12隻も三菱が受注した。イージス艦を含め長崎造船所では31年ごろまで工事量を確保しているという。
一方、原動機部門では1日付でSPMI事業部をスチームパワー事業部に改称する。藤田氏は「石炭炊きなどスチーム(蒸気)パワー火力発電所の新設が難しい中、これまでメンテナンスに注力していた。カーボンニュートラル(温室効果ガス排出実質ゼロ)に向けた新しい取り組みにも注力していく」と強調。具体的には、ガスタービン複合サイクル発電(GTCC)に使う排熱回収ボイラーの需要増を見込んだ。
長崎造船所の原動機部門で通算25年の勤務経験がある藤田氏は「航空エンジン部品工場を近年開設するなど環境の変化に合わせて最適な体制になった。パートナー企業とともに各事業を堅調なまま維持し、地域に貢献したい」と抱負を述べた。
藤田氏は長崎造船所長とエナジードメインスチームパワー事業部長を兼務する。同所長を2年間務めた外野(ほかの)雅彦氏(60)は執行役員エナジードメイン副ドメイン長に就く。