“善意米”を子ども食堂に寄贈 諫早「劇団きんしゃい」、観客が持ち寄った5キロ活用

長崎新聞 2025/04/18 [11:54] 公開

米を寄贈した小川座長(左)=諫早市、ジスコ不動産(劇団きんしゃい提供)

米を寄贈した小川座長(左)=諫早市、ジスコ不動産(劇団きんしゃい提供)

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長崎県諫早市の「劇団きんしゃい」が「愛の米一握り運動」で集まった米約5キロを、ボランティアでこども食堂を運営している同市の「ジスコ子ども支援」(徳永哲生代表)に寄贈した。
 米一握り運動は約30年前、飢餓に苦しむアフリカの子どもたちを支援しようと定期公演時に呼びかけて始まった。趣旨に賛同した多くの観客が米を持ち寄り、恒例行事として定着。毎回約40キロが集まり、支援団体を通じてマリへ寄付していた。
 新型コロナウイルス禍での中止後に初めて開催した今年2月の定期公演では、米価高騰などもあり米一握り運動を実施しなかったが、10人以上の観客が自主的に米を持ち寄り、約5キロが集まった。小川供孝座長は「皆さんの気遣いがうれしい」と子ども食堂への寄贈を決めた。
 7日、永昌町のジスコ不動産で贈呈式があり、米を受け取った担当者は「大切に使わせていただく」と感謝した。小川座長は「子どもたちが食べられることに感謝し、生きていてよかったと思ってもらえれば」と話した。
 劇団きんしゃいは10月26日、山川町の西諫早公民館で、「ながさきピース文化祭2025」の一環として、第64回定期公演「諫早の眼鏡橋物語」を上演予定。米の一握り運動も再開する。