壱岐の歴史的瞬間を、島を挙げて見届けた。一塁側の学校応援席には、学校が確保した2800席を大幅に上回る応援者が殺到。フェリーや貸し切り夜行バスを乗り継いで3千人超の島民が現地入りしたほか、全国各地に住む島出身者らが集結して選手たちを強力に後押しした。
試合開始から5分後の午後2時50分。大会本部から入場券完売が関係先に通知された。完売通知の発表は全席指定となった2021年以降で初めて。初出場の離島校と、地元兵庫の優勝候補がぶつかる注目カードとあって、球場は壱岐市の人口(約2万4千人)よりはるかに多い約4万人の観客で埋め尽くされた。
大歓声を味方につけて壱岐は躍動。初回に2点を先行し、スタンドの盛り上がりはいきなり絶頂を迎えた。殊勲打を放った山口廉斗の母、理恵さん(45)は「最高の気分。ツーストライクに追い込まれてたけれど、私に似て負けず嫌いな性格だから打ってくれた」と声を弾ませる。五回に逆転を許すと「大丈夫」「まだいける」とアルプススタンドのあちこちから励ましの声が。敗戦後は惜しみない拍手がグラウンドに注がれた。
甲子園出場決定後、校内では1、2年生で急きょ応援団とチアダンスのチームを結成。放課後の時間を利用して練習を重ねて本番に備えてきた。吹奏楽部員は12人しかいないため、島内外に協力を呼びかけ、壱岐商高、郷ノ浦中のほか、対馬高や友好都市の兵庫県朝来(あさご)市から二つの高校が参加して約70人の楽器隊を編成した。この日は応援団が音頭を取り、息の合ったダンスや合奏でアルプス席を華やかに彩った。
チアダンス部長の牧山実央さん(17)は「練習の時よりもみんな生き生きしている。やっぱり甲子園の空気はすごい」と感動した様子。横浜市から日帰りで駆けつけた野球部元主将の赤木利玖さん(21)は「優勝候補を相手に立派に戦った。甲子園で試合をして、みんな成長したと思う。夏はもっと強くなるはず」と大健闘した後輩たちに拍手を送った。
試合開始から5分後の午後2時50分。大会本部から入場券完売が関係先に通知された。完売通知の発表は全席指定となった2021年以降で初めて。初出場の離島校と、地元兵庫の優勝候補がぶつかる注目カードとあって、球場は壱岐市の人口(約2万4千人)よりはるかに多い約4万人の観客で埋め尽くされた。
大歓声を味方につけて壱岐は躍動。初回に2点を先行し、スタンドの盛り上がりはいきなり絶頂を迎えた。殊勲打を放った山口廉斗の母、理恵さん(45)は「最高の気分。ツーストライクに追い込まれてたけれど、私に似て負けず嫌いな性格だから打ってくれた」と声を弾ませる。五回に逆転を許すと「大丈夫」「まだいける」とアルプススタンドのあちこちから励ましの声が。敗戦後は惜しみない拍手がグラウンドに注がれた。
甲子園出場決定後、校内では1、2年生で急きょ応援団とチアダンスのチームを結成。放課後の時間を利用して練習を重ねて本番に備えてきた。吹奏楽部員は12人しかいないため、島内外に協力を呼びかけ、壱岐商高、郷ノ浦中のほか、対馬高や友好都市の兵庫県朝来(あさご)市から二つの高校が参加して約70人の楽器隊を編成した。この日は応援団が音頭を取り、息の合ったダンスや合奏でアルプス席を華やかに彩った。
チアダンス部長の牧山実央さん(17)は「練習の時よりもみんな生き生きしている。やっぱり甲子園の空気はすごい」と感動した様子。横浜市から日帰りで駆けつけた野球部元主将の赤木利玖さん(21)は「優勝候補を相手に立派に戦った。甲子園で試合をして、みんな成長したと思う。夏はもっと強くなるはず」と大健闘した後輩たちに拍手を送った。