マンションの適切な管理計画を認定 長崎市の「パトリエ浜町」 県内初、金利優遇などのメリットも

2024/09/09 [12:10] 公開

県内で初めて認定された「パトリエ浜町」の入り口=長崎市(市住宅政策室提供)

県内で初めて認定された「パトリエ浜町」の入り口=長崎市(市住宅政策室提供)

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マンションの適切な管理計画を自治体が認定する管理計画認定制度で、長崎市は、同市浜町のマンション「パトリエ浜町」を認定した。昨年6月に県と同市など13市が共同で制定した県マンション管理適正化推進計画の一環で、県内での認定は初めて。
 老朽化したマンションの増加を背景に、2020年6月にマンション管理適正化法が一部改正。これに伴い、同計画は制定された。
 市住宅政策室によると、パトリエ浜町は1986年完成。市内には2021年末現在で築40年超のマンションが約2200戸あり、31年末には約5300戸に上る見通し。市は認定制度などを通し、管理不全マンションの未然防止につなげたい考えだ。
 認定基準は▽管理組合が運営されているか▽管理規約が作成されているか▽長期修繕計画が作成されているか-など。認定は行政がマンション管理に“お墨付き”を与えたことになり、市場評価や周辺環境の向上につながるほか、金利優遇などのメリットがあるという。
 市は8月にパトリエ浜町管理組合に認定書を交付。松田武浩理事長は「(認定制度がなければ)一般の人には、マンションが適正に管理されているかどうかは分かりづらい。こうした取り組みは行政に積極的に進めてほしい」と話した。