「年賀状は出す? 出さない?」-。新年のあいさつとして長年続いてきた年賀状について、長崎新聞の情報窓口「ナガサキポスト」のLINE(ライン)でアンケートをしたところ、351人からさまざまな意見が届いた。年賀状を辞退することを伝える“年賀状じまい”が増える中、今年の年賀状を「出した(これから出す)」と回答した人は「出さない」と答えた人を上回った。
出す派の理由では「毎年出しているから」「近況報告をかねて」という声が多かった。親戚やお世話になった人に新年のあいさつ、日頃の感謝を伝える手段として根強い人気がうかがえた。出さない派の理由は「郵便料金の引き上げ」が目立った。交流サイト(SNS)など別の方法を代用しているという声も多数寄せられた。
年賀状じまいをした人の理由では、以前と比べて出す数が減ったり、準備する時間が確保できなかったといった声が散見された。
◎「続けたいが…」「できるなら…」
年賀状を出さない理由で多かったのは、郵便料金の引き上げやSNSの代用。出した人の中でも、これを無視できない人もいるようだ。今年を最後に“年賀状じまい”に踏み切ったり、出し納めの時期を悩んでいたりする人もいた。
□負担
「時代の流れや金銭的に負担だったのもあり、昨年の年賀状を最後に『年賀状じまい』のあいさつをした」。長崎市の40代団体職員女性は例年、年に1回の近況報告として親戚や友人、職場関係者に200枚以上出していたが、時間とお金が足かせになった。昨年10月、通常はがきは1枚63円から85円に値上がりした。南島原市の60代自営業女性は月約6万円の年金のうち、はがき代や印刷代に約2万円かかるという。「年賀状代のために食費を抑えることは無理」と、今年が最後の投函(とうかん)だった。
長崎中央郵便局によると、元日、県内に届けられた年賀状は約530万9千通。昨年から約254万5千通減った。長崎市の40代公務員女性は形式的になっていたこともあり、数年前に思い切って年賀状じまい。代わりに「インスタグラムで全体に、親しい人にはライン」とSNSを使い分けてあいさつしている。県内出身の20代女子学生は「小中学生の頃は年に一度の楽しみだった」が、気が付くと同世代でやりとりが“自然消滅”していたという。
□葛藤
「残念だが、今年から出さないことにした」。大村市の70代男性は毎年、年賀状に使う写真選びを楽しんでいたが、知人から出し合うのを止めようと提案があった。やりとりを面倒に感じる人もいると理解しつつも、「疎遠になっている相手にこそ『元気にやっているよ』という証しに出し続けたいが…」ともどかしさを抱える。幼稚園で働く佐世保市の30代女性は「お正月の風物詩」を子どもたちのために残したい一方、「個人的には年賀状じまいがしたくて複雑」と心境をつづった。今年はもらった人に返すことにしている。
□本音
長崎市の40代女性は今年も年賀状を出した。1人で自分用と夫用をそれぞれ準備した上、送る相手のライフスタイルに合わせて内容を変える徹底ぶり。だが、負担になっているという。波佐見町の60代会社員男性も親戚や友人に出したが「連れに全て任せている」ので、出し続けるのは気が進まないのが本音だ。2人のように、出すものの「できるなら年賀状じまいをしたい」という意見は他にも見られた。
出す派の理由では「毎年出しているから」「近況報告をかねて」という声が多かった。親戚やお世話になった人に新年のあいさつ、日頃の感謝を伝える手段として根強い人気がうかがえた。出さない派の理由は「郵便料金の引き上げ」が目立った。交流サイト(SNS)など別の方法を代用しているという声も多数寄せられた。
年賀状じまいをした人の理由では、以前と比べて出す数が減ったり、準備する時間が確保できなかったといった声が散見された。
◎「続けたいが…」「できるなら…」
年賀状を出さない理由で多かったのは、郵便料金の引き上げやSNSの代用。出した人の中でも、これを無視できない人もいるようだ。今年を最後に“年賀状じまい”に踏み切ったり、出し納めの時期を悩んでいたりする人もいた。
□負担
「時代の流れや金銭的に負担だったのもあり、昨年の年賀状を最後に『年賀状じまい』のあいさつをした」。長崎市の40代団体職員女性は例年、年に1回の近況報告として親戚や友人、職場関係者に200枚以上出していたが、時間とお金が足かせになった。昨年10月、通常はがきは1枚63円から85円に値上がりした。南島原市の60代自営業女性は月約6万円の年金のうち、はがき代や印刷代に約2万円かかるという。「年賀状代のために食費を抑えることは無理」と、今年が最後の投函(とうかん)だった。
長崎中央郵便局によると、元日、県内に届けられた年賀状は約530万9千通。昨年から約254万5千通減った。長崎市の40代公務員女性は形式的になっていたこともあり、数年前に思い切って年賀状じまい。代わりに「インスタグラムで全体に、親しい人にはライン」とSNSを使い分けてあいさつしている。県内出身の20代女子学生は「小中学生の頃は年に一度の楽しみだった」が、気が付くと同世代でやりとりが“自然消滅”していたという。
□葛藤
「残念だが、今年から出さないことにした」。大村市の70代男性は毎年、年賀状に使う写真選びを楽しんでいたが、知人から出し合うのを止めようと提案があった。やりとりを面倒に感じる人もいると理解しつつも、「疎遠になっている相手にこそ『元気にやっているよ』という証しに出し続けたいが…」ともどかしさを抱える。幼稚園で働く佐世保市の30代女性は「お正月の風物詩」を子どもたちのために残したい一方、「個人的には年賀状じまいがしたくて複雑」と心境をつづった。今年はもらった人に返すことにしている。
□本音
長崎市の40代女性は今年も年賀状を出した。1人で自分用と夫用をそれぞれ準備した上、送る相手のライフスタイルに合わせて内容を変える徹底ぶり。だが、負担になっているという。波佐見町の60代会社員男性も親戚や友人に出したが「連れに全て任せている」ので、出し続けるのは気が進まないのが本音だ。2人のように、出すものの「できるなら年賀状じまいをしたい」という意見は他にも見られた。