V長崎5発大勝 秋田に5-1 マテウス、人生初のハットトリック

長崎新聞 2025/03/24 [11:00] 公開

【V長崎-秋田】前半19分、V長崎のマテウス(左から2人目)が先制ゴールを決める=長崎市、ピーススタジアム

【V長崎-秋田】前半19分、V長崎のマテウス(左から2人目)が先制ゴールを決める=長崎市、ピーススタジアム

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明治安田J2第6節(23日・ピーススタジアムほか=10試合)V・ファーレン長崎は秋田に5-1で大勝して、今季初の連勝を飾った。通算4勝2分けの勝ち点14で3位をキープした。
 V長崎は前半19分、山口から中盤でパスを受けたマテウスジェズスが、ドリブル突破からミドルシュートを決めて先制。その後は左サイドのマルコス、高畑の連動した攻撃で何度も押し込んだ。
 1-0で折り返した後半7分、関口の右クロスをマテウスが中央で合わせて2点目。17分に増山のシュートのこぼれ球をマルコスが流し込んで3-0とした。2分後にCKから失点したが、44分にマテウスがゴールを決めてハットトリックを達成。追加タイムに大卒ルーキーの青木がプロ初ゴールを決めた。
 千葉は甲府に2-1で逆転勝ちして開幕6連勝。大宮は水戸を2-0で下して2位を守った。愛媛は札幌に1-2、いわきは今治に0-1で敗れて、ともに開幕から6戦勝ちなし。
 第7節は29、30日、各地で計10試合が行われ、V長崎は30日午後2時から静岡県藤枝市の藤枝総合運動公園サッカー場で8位藤枝と対戦する。

◎自ら熱望 エースナンバー背負う覚悟のシーズン

 勢いに乗った背番号「10」は誰にも止められなかった。V・ファーレン長崎のマテウスジェズスが自慢の左足、右足、そして頭でゴールを奪い、人生初のハットトリックを達成。「素晴らしい仲間がいるから決めることができた」。ブラジル人MFは感謝の言葉を口にし、謙虚に喜んだ。
 ここ3試合は3トップの中央でプレー。マークは厳しく、「ゴールに背を向けてプレーすることが多かった」。開幕戦以降、得点からも遠ざかり、フラストレーションはたまっていた。
 この日はトップ下のポジションで先発。最前線にエジガルジュニオが入ることでマークが分散し、水を得た魚のように躍動した。前を向いてボールを持つ時間が増えた中、前半19分、圧巻の先制点が生まれた。
 中盤で縦パスを受け、ファーストタッチで相手をかわす。スピードに乗ってゴールに直進。「自信を持っている形」に迷うことはない。ユニホームを引っ張られながら左足を振り抜き、ゴールネットを揺らした。
 ゴールへの嗅覚は増していく。後半7分に右クロスを右足で合わせて2点目。さらに終了間際、CKのこぼれ球を豪快に頭で押し込む。歓喜するサポーターの前に駆け寄って、左手の3本指を誇らしげに掲げた。
 昨季18ゴールの活躍でJ1への“個人昇格”を予想する声も多かったが「大好きな長崎だから」と残留を望んだ。自ら熱望してエースナンバーを背負う覚悟のシーズンは、6試合で早くも5ゴール。昨季を超える大活躍への期待が、ますます高まる。