不正薬物密輸など摘発23件 2024年長崎税関、「運び屋」の闇バイトも横行

長崎新聞 2025/02/23 [13:00] 公開

長崎税関は19日、2024年の関税法違反事件の取り締まり状況を発表した。管内(壱岐、対馬を除く県内、佐賀と福岡の各一部、熊本と鹿児島の全域)の摘発件数は前年比6件増の23件。内訳は不正薬物密輸入が6件、金や食料品などの無許可輸出入などが17件だった。
 不正薬物の内訳は覚醒剤1件、大麻3件、麻薬1件、指定薬物1件。主な事例は昨年3月、タイから長崎空港に大麻計約5.3グラムを輸入しようとしたとして、米国籍の男性1人を摘発。関税法違反の疑いで長崎地検に告発した。この事例を含む告発は9件、行政処分に当たる通告処分は5件だった。
 同税関は増加の要因を「国際クルーズ船や航空機の往来が活発化し、インバウンド(訪日客)が増えたため」と分析。最近は薬物などの発送や受け取りをする「運び屋」の闇バイトも横行しているとし、「怪しいやりとりを見聞きした場合は情報提供をしてほしい」としている。