【モスクワ、キーウ共同】ロシアのプーチン大統領は20日の復活祭(イースター)に合わせたウクライナとの停戦を19日に一方的に宣言し、モスクワ時間の21日午前0時(日本時間21日午前6時)までの30時間、侵攻地域ですべての軍事行動を停止すると発表した。だが双方ともに相手の「停戦違反」を非難し合う展開となり、不発に終わった。和平実現に向けた信頼醸成の機会とはならなかった。
和平難航にいらだつトランプ米大統領が、仲介断念をちらつかせて圧力を強めたことが停戦宣言の背景とみられるが、成果は上がらなかった。
タス通信によると、ロシアのペスコフ大統領報道官は20日、プーチン氏が停戦の延長を指示しなかったと明らかにした。
ウクライナ軍事筋によると、期間中にロシア側の攻撃や戦闘が弱まった地域もあったもようだ。だがウクライナのゼレンスキー大統領は20日、ロシアが46回の攻撃作戦を実施し901発の砲撃を加えたと発表。戦闘停止より「メディアでのPR」を求めていると非難した。ロシア国防省は20日、ウクライナ軍がロシア側に400回以上砲撃したと主張した。