2021年の政治資金収支報告書で、長崎県関係国会議員については、総務相届け出分に5人、県選管届け出分に2人の資金管理団体が含まれている。
総務省が公表している総務相届け出分のうち、前年からの繰越額を除く年間収入額は、金子原二郎元参院議員(自民、長崎選挙区)の「明日の長崎県を創る会」が約3052万円で、県選管届け出分も含め最も多かった。
加藤竜祥衆院議員(自民、長崎2区)の「千里同風の会」は928万円。西岡秀子衆院議員(国民民主、長崎1区)の「長崎政経懇談会」は約450万円。谷川弥一衆院議員(自民、長崎3区)の「経済活性研究会」は約300万円。北村誠吾衆院議員(自民、長崎4区)の「春秋会」は230万円だった。
一方、県選管が公表する届け出分のうち、古賀友一郎参院議員(自民、長崎選挙区)の「長崎政策研究会」は約874万円。末次精一衆院議員(立民、比例九州)の「長崎の飛躍を考える会」は600万円だった。
山田勝彦衆院議員(同、同)は資金管理団体を指定していない。
◎長崎県内の政治団体 収支とも増加 衆院選も影響
県選管は30日から、県内の政治団体が提出した2021年の政治資金収支報告書を公表する。前年からの繰越額を除く単年収入額は前年比22.1%増の14億9116万円で、支出額は同32.9%増の14億9719万円。収支とも近年減少傾向だが、21年は衆院選が実施された影響もあり、大型選挙がなかった前年より増加した。
報告書は県選管に届け出ている853団体のうち837団体が提出。
収入の内訳は政党が9億6334万円(前年比29.5%増)で、その他の政治団体は5億2782万円(同10.7%増)。政党支部別に見ると、自民が5億9463万円とトップで、共産1億4501万円、立民8768万円、国民6812万円-などと続いた。
政治団体や個人などからの寄付収入は6億2666万円(同17.3%増)で、収入の42.0%を占めた。事業収入のうち政治資金パーティーは2団体が開き、218万円(同71.2%減)で収入の0.1%だった。
支出は政党が9億7404万円(同42.0%増)で、その他の政治団体は5億2315万円(同18.7%増)だった。
また、25日時点の報告書未提出16団体のうち現職市町議の団体は7団体。政治資金規正法では1年分の収支を翌年3月末ごろまでに報告するよう義務付けており、違反すれば5年以下の禁錮か100万円以下の罰金の罰則がある。報告書は30日から県選管ホームページや県庁4階市町村課内の県選管書記室で閲覧できる。