長崎県立大佐世保校(佐世保市川下町)の学生が「寺」をキーワードに地域の課題を解決する学習を進めている。その集大成として、同市元町の教法寺でイベント「まちの縁日」を開催する。廃棄野菜を材料に開発したクラフトビールを販売し、地域と連携しながら市民らに縁日気分を楽しんでもらう。
前期の講義「地域における経営実践」での取り組み。「まちの縁日」は6日午後4時から開催。経営学科の2、3年生約10人が、さまざまな視点で考えたビジネスプランを、寺を会場に実践する。
その一つがクラフトビール。生産者市場「さんむーん」から廃棄されるパイナップルの皮を提供してもらい、それを材料にクラフトビールの製造、販売を手がける「佐世保夕陽麦酒」に商品化を依頼した。
香りや酸味を配慮し、一定量を確保できることに着目。担当した池田光さん(20)、川口遼馬さん(21)は「さっぱりとして飲みやすいビールが完成しました」とPRする。
国際交流の観点からビアガーデンを企画。飲食販売の出店も充実させる。寺のイメージを踏まえ、地元の植物を原料に開発した匂い袋「文香(ふみこう)」も販売。盆踊りも盛り込み、幅広い年齢層が楽しめる雰囲気を演出する。
ビアガーデン担当の日吉亮輔さん(21)、安藤柊成さん(20)は「交流を深めながら、楽しい夏の1日を過ごしてほしい」、和田智暁(ちぎょう)住職(44)は「お寺は地域資源。気軽に足を運んでほしい。地域活性につなげたい」と話している。
「まちの縁日」佐世保・教法寺で6日開催 県立大生が地域と連携 開発したビール販売
2022/08/04 [12:40] 公開