清峰が7回に逆転! 佐世保北、佐世保工など3回戦へ 第106回全国高校野球長崎大会第5日

長崎新聞 2024/07/20 [11:30] 公開

【2回戦、小浜―清峰】7回裏清峰2死満塁、池田が左前に2点適時打を放ち、同点に追い付く=諫早市、スポーツパークいさはや第1野球場

【2回戦、小浜―清峰】7回裏清峰2死満塁、池田が左前に2点適時打を放ち、同点に追い付く=諫早市、スポーツパークいさはや第1野球場

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第106回全国高校野球選手権長崎大会第5日は19日、長崎市の県営ビッグNスタジアムなどで2回戦残り8試合が行われ、清峰、佐世保北、佐世保工などが3回戦に進んだ。
 2回戦屈指の好カードとなった清峰-小浜は、清峰が3-2で逆転勝ち。佐世保北は九回に一挙8点を奪い、長崎南を11-1で下した。佐世保工は大村工に2-1でサヨナラ勝ち、島原中央は五島・五島海陽に6-3で競り勝った。
 第6日は21日、ビッグNと佐世保市総合グラウンド野球場で3回戦4試合を実施する。

◎清峰・代打池田 殊勲の同点打

 六回を終えて0-2。絶対的エースの南が先に点を取られ、攻撃で二塁を踏んだのも一度だけ。そんな厳しい状況から、清峰が試合をひっくり返した。「終盤に好機は来るという私の言葉を信じて、よく最後まで戦ってくれた」。入江監督は声を弾ませながら選手たちをたたえた。
 南は六回まで小浜に3安打しか許さなかったが、効率よく2点を奪われた。逆に清峰は小浜の荒木瑛の前に3安打で無得点。入江監督が「こんなに流れを持っていかれるとは…」と言うほどの嫌な展開で、五回には無死三塁の好機も逃した。そのままずるずる試合が進むかに見えた。
 だが、選手たちは諦めなかった。監督の言葉を信じて戦い続けた。迎えた七回、待ち続けたその時が来た。敵失と江口、松尾の連打でつくった満塁の好機。南が倒れて2死となったが、ここで代打に送られた池田が意地を見せた。「みんなともっと長く野球をやりたかった。自分の気持ちをすべて込めた」。甘く入ってきた直球を振り抜くと、打球は左前に落ちる殊勲の同点適時打に。流れはこれで一変。岡﨑が内野安打で続き、武本が中前へ決勝の適時打を放った。
 劇的な逆転劇に南も燃えた。一段ギアを上げた。「みんなのために守り切る」。懸命に腕を振った。九回は最後の打者の強襲打を左脚で止めて投ゴロに仕留めた。
 次戦の相手は第4シード瓊浦。戦いはより厳しくなっていくが、清峰はこの日、トーナメントを勝ち抜く上で不可欠な“勢い”を手にした。「次もいいピッチングをして勝利に導く」。エースの言葉に自信がみなぎっていた。