国土交通省が全国の水道事業者(簡易水道事業者除く)の経営状況などをまとめた「水道カルテ」で、県内の20事業者(市町)のうち半数近くの9事業者が2022年度に「赤字」状態になっていたことが判明した。
背景にあるのは、人口減少に伴う料金収入の減少や水道管老朽化に伴う更新費用の増加だ。同省によると、能登半島地震では大規模断水が発生し、改めて水道施設耐震化の重要性が認識された。水道カルテの公表は値上げへの理解を住民に促し、耐震化の財源確保につなげる狙いがある。
給水コストに対する料金収入の割合を示す「料金回収率」が100%未満だと、コストを賄えるだけの料金を徴収できていない「赤字」状態。実際には一般会計からの繰り入れなどで黒字になっているケースもあるという。
県内では東彼杵町が62%で最低。南島原市66%、壱岐市69%、西海市76%の順に低く、ほかに100%を切ったのは松浦、雲仙、対馬、新上五島、島原の5市町。最も高かったのは佐々町の127%だった。
また主要な水道管の耐震適合率は、壱岐市が4%と最も低かった。西海、波佐見、松浦、対馬、東彼杵、大村の6市町も10%台と低い。長崎市が68%と最も高く、島原、雲仙、長与の3市町も50%を上回った。だが県内平均は全国平均を9ポイント下回る33%だった。
県内では南島原市が来年4月からの料金引き上げを決定。島原市も値上げ方針を明らかにしている。大村市でも昨年1月に有識者や各種団体関係者らの懇話会が「経営基盤の強化に向けた料金改定が必要」と提言しており、今後、値上げの動きが各地に拡大する可能性がある。
小値賀町は簡易水道事業者のためカルテに含まれていない。
背景にあるのは、人口減少に伴う料金収入の減少や水道管老朽化に伴う更新費用の増加だ。同省によると、能登半島地震では大規模断水が発生し、改めて水道施設耐震化の重要性が認識された。水道カルテの公表は値上げへの理解を住民に促し、耐震化の財源確保につなげる狙いがある。
給水コストに対する料金収入の割合を示す「料金回収率」が100%未満だと、コストを賄えるだけの料金を徴収できていない「赤字」状態。実際には一般会計からの繰り入れなどで黒字になっているケースもあるという。
県内では東彼杵町が62%で最低。南島原市66%、壱岐市69%、西海市76%の順に低く、ほかに100%を切ったのは松浦、雲仙、対馬、新上五島、島原の5市町。最も高かったのは佐々町の127%だった。
また主要な水道管の耐震適合率は、壱岐市が4%と最も低かった。西海、波佐見、松浦、対馬、東彼杵、大村の6市町も10%台と低い。長崎市が68%と最も高く、島原、雲仙、長与の3市町も50%を上回った。だが県内平均は全国平均を9ポイント下回る33%だった。
県内では南島原市が来年4月からの料金引き上げを決定。島原市も値上げ方針を明らかにしている。大村市でも昨年1月に有識者や各種団体関係者らの懇話会が「経営基盤の強化に向けた料金改定が必要」と提言しており、今後、値上げの動きが各地に拡大する可能性がある。
小値賀町は簡易水道事業者のためカルテに含まれていない。