ローマ教皇フランシスコが死去 88歳、寛容貫き米政権批判

共同通信 2025/04/21 [19:41] 公開

ローマ教皇フランシスコ(ロイター=共同)

ローマ教皇フランシスコ(ロイター=共同)

  • ローマ教皇フランシスコ(ロイター=共同)
  • 広島市の平和記念公園で演説するローマ教皇フランシスコ。後方は原爆ドーム=2019年11月
  • 21日、バチカンのサンピエトロ広場周辺に集まった人たち(ロイター=共同)
大きい写真を見る

 【ローマ共同】世界のカトリック教会の頂点に立つローマ教皇フランシスコが21日午前7時35分(日本時間同日午後2時35分)、死去した。88歳だった。教皇庁(バチカン)が発表した。2019年11月に教皇として38年ぶりに訪日し、被爆地の広島、長崎も訪れた。難民支援や環境問題、平和外交に積極的に関与。寛容さや人道主義を貫き、トランプ米政権が進める不法移民の強制送還にも批判の矛先を向けた。バチカンは今後、葬儀と新教皇選出選挙「コンクラーベ」の準備に入るとみられる。

 20日、バチカンのサンピエトロ広場で開かれた復活祭の行事で、集まった信者らの前に姿を見せたのが最後となった。21日にフランシスコの死去を発表したファレル枢機卿は「全生涯を主と教会への奉仕にささげた」と悼んだ。

 1936年12月17日、アルゼンチンの首都ブエノスアイレスで生まれた。本名はホルヘ・マリオ・ベルゴリオ。中南米から選出された初めての教皇だった。

 69年に司祭叙階。98年からブエノスアイレス大司教を務め、2001年に枢機卿に任命された。