学生らデジタル活用を進言 長崎大でワークショップ 原爆資料館のリニューアルに向け

2024/07/19 [11:29] 公開

長崎原爆資料館のリニューアルに関するアイデアを出し合う学生ら=長崎大文教キャンパス

長崎原爆資料館のリニューアルに関するアイデアを出し合う学生ら=長崎大文教キャンパス

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長崎市が検討している長崎原爆資料館のリニューアルに向け、市は18日、展示に関する多様な意見を集めるワークショップ(WS)を長崎大で開いた。同大の外国人留学生や、海外留学経験のある学生らが「デジタルを展示に活用すべきだ」とのアイデアを出した。
 市は先月、小学生を対象にWSを実施。2回目の今回は、同大核兵器廃絶研究センターの中村桂子准教授による講義の一環として、学生約60人が10グループに分かれ、事前に同館を見学した。
 この日はグループごとにアイデアを発表。「拡張現実(AR)や仮想現実(VR)を活用した新たな展示を作る」「3Dホログラムやプロジェクションマッピングを使って原爆のきのこ雲を表現する」といった案が出された。市が展示を更新する予定の戦争や核兵器に関するCコーナー、映像を上映するDコーナーの白地図にアイデアを書き込む時間もあり、学生たちは「照明を明るくする」「Dコーナーにキッズコーナーを設け、ひらがなで分かりやすくする」などと思い思いの意見を出し合った。
 中国・四川省出身で、経済学部2年の万珂馨(マンカケイ)さん(21)は「展示解説の多言語化をより進め、世界中の人が原爆について学べるようにしてほしい」と話した。市平和推進課の原賀哲郎主幹は「子ども目線の意見やデジタルの活用案はぜひ参考にしたい」と述べた。最終回のWSは8月、一般公募者を対象に開く。