悪質リフォーム摘発最多の66件 匿流56人も、警察庁全国まとめ

2025/03/06 [10:34] 公開

悪質リフォームの摘発件数推移

悪質リフォームの摘発件数推移

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 2024年に全国の警察が摘発した悪質リフォーム業者による点検商法事件は、前年比28件増の66件で、統計がある10年以降最多だったことが6日、警察庁のまとめで分かった。人数は130人。66件のうち15件は闇バイトなどが絡む「匿名・流動型犯罪グループ(匿流)」が関わっており、56人が摘発された。

 悪質リフォームなど「特定商取引等事犯」に関する相談は前年比6364件増の1万7703件で現在の集計方法となった16年以降最多。点検商法を含む訪問販売の相談が大幅に増え約半数は65歳以上だった。

 点検商法は正規の点検を装って顧客の不安をあおり、不要で法外な価格のリフォーム工事などの契約を取る。住人の見えない位置で故意に家屋の一部を壊して契約させるなどの手口は立証が難しいとされる。判断力が弱った高齢者宅が狙われているとみられる。

 架空のもうけ話で投資金をだまし取る「利殖勧誘事犯」の摘発も前年比6件増の49件で過去最多だった。摘発者数は35人増の162人で被害者は8万6128人に上った。