16日告示された長崎県諫早市議選は定数26に対し29人(現職20、新人9)が立候補した。立候補は前回より3人少ないが、有力な新人がいると下馬評が飛び交い、少数激戦の様相だ。各候補者は防災対策、1次産業振興、子育て支援などをテーマに論戦を展開。地縁血縁を基盤に、票の上積みを狙って未開拓の票田を掘り起こそうと、東奔西走して支持を呼びかけている。
「前回応援してくれた人が、どうやら別の候補を応援しているようだ」。現職候補の一人は自身の“縄張り”に入ってくる新人の動きに神経をとがらせ、疑心暗鬼になっている。「新人の方が勢いがある。誰がふるい落とされるか分からない」
今回の候補者の地域別内訳は旧市から21人、旧町は多良見4人、飯盛2人、高来1人、小長井1人、森山ゼロ。現職6人が引退または死去したため、地区によっては後継を擁立していない空白地帯が生まれた。中でも「市議2人分の票が眠っている」とされる森山を狙い、各陣営はわれ先にとなだれ込む。「誰の鎌が一番刈り取れるか」(旧町出身の現職)、「親類縁者が頼り」(新人)などと、それぞれの思惑が交錯し、局地的な陣取り合戦の様相を濃くしている。
地域からの全面的な支援を受け、盤石と言われている候補がいる一方、地区内での競合で足元が揺らいでいる候補も複数いる。特に、郊外部の長田では3陣営が票を奪い合う激戦となっている。自治会関係者は「前回までは2人の候補が地区の東西ですみ分けできていた」と語るが、そこに今回は新人候補が参戦。「長田だけでは票の絶対数が足りない。下手したら共倒れになる」と危機感を募らせる。
当落ラインの予想はさまざまだ。前回の最下位当選者の得票数は1351票。「今回は新人も粒ぞろい。前回よりもボーダーラインが数百票上がる」(現職候補)という声がある一方で「上位が大量得票してボーダーは下がるのでは」(県議の一人)という見立てもある。
各陣営は「2千票あれば大丈夫」との見方で一致するが、現職、新人ともに「手応えがない。大丈夫と言われるのが一番怖い」と口をそろえる。
市町合併直後をピークに下落傾向が続く投票率も注目される。前回は同日選の市長選が激しい三つどもえだったが、58・77%にとどまった。17日から始まった期日前投票の投票者数は2日間で4118人。前回同時期と比べ1100人ほど少なく「投票率は前回より下がる」との観測が強い。
有権者数は11万1277人(男5万2581、女5万8696)=15日現在、市選管調べ=。
「前回応援してくれた人が、どうやら別の候補を応援しているようだ」。現職候補の一人は自身の“縄張り”に入ってくる新人の動きに神経をとがらせ、疑心暗鬼になっている。「新人の方が勢いがある。誰がふるい落とされるか分からない」
今回の候補者の地域別内訳は旧市から21人、旧町は多良見4人、飯盛2人、高来1人、小長井1人、森山ゼロ。現職6人が引退または死去したため、地区によっては後継を擁立していない空白地帯が生まれた。中でも「市議2人分の票が眠っている」とされる森山を狙い、各陣営はわれ先にとなだれ込む。「誰の鎌が一番刈り取れるか」(旧町出身の現職)、「親類縁者が頼り」(新人)などと、それぞれの思惑が交錯し、局地的な陣取り合戦の様相を濃くしている。
地域からの全面的な支援を受け、盤石と言われている候補がいる一方、地区内での競合で足元が揺らいでいる候補も複数いる。特に、郊外部の長田では3陣営が票を奪い合う激戦となっている。自治会関係者は「前回までは2人の候補が地区の東西ですみ分けできていた」と語るが、そこに今回は新人候補が参戦。「長田だけでは票の絶対数が足りない。下手したら共倒れになる」と危機感を募らせる。
当落ラインの予想はさまざまだ。前回の最下位当選者の得票数は1351票。「今回は新人も粒ぞろい。前回よりもボーダーラインが数百票上がる」(現職候補)という声がある一方で「上位が大量得票してボーダーは下がるのでは」(県議の一人)という見立てもある。
各陣営は「2千票あれば大丈夫」との見方で一致するが、現職、新人ともに「手応えがない。大丈夫と言われるのが一番怖い」と口をそろえる。
市町合併直後をピークに下落傾向が続く投票率も注目される。前回は同日選の市長選が激しい三つどもえだったが、58・77%にとどまった。17日から始まった期日前投票の投票者数は2日間で4118人。前回同時期と比べ1100人ほど少なく「投票率は前回より下がる」との観測が強い。
有権者数は11万1277人(男5万2581、女5万8696)=15日現在、市選管調べ=。