終戦直前の約4カ月しか使われず「幻の特攻基地」と呼ばれた鹿児島県南さつま市の旧陸軍万世飛行場跡地で13日、戦死した隊員ら201人の慰霊祭が営まれた。旧地名を基にした「万世」の名にちなみ、特攻の史実が語り継がれることを願い「よろずよに」と記された慰霊碑の前で、遺族や元隊員ら約320人が追悼し、平和を誓った。
若者代表として参加した鹿児島県立加世田常潤高3年の弥栄陽奈さん(17)は「先人たちが願った平和で豊かな未来を実現し受け継いでいく」と誓った。
万世飛行場は、知覧飛行場(同県南九州市)の特攻作戦の補助を主な目的として、1945年3月末から約4カ月間のみ使用された。