シャッターアート完成 五島高生「商店街に元気を」 バラモンプラン 地域課題の解決へ

2024/11/12 [12:15] 公開

完成した作品の前で笑顔を見せる生徒たち=五島市栄町

完成した作品の前で笑顔を見せる生徒たち=五島市栄町

大きい写真を見る
長崎県五島市池田町の県立五島高(石原優子校長、370人)の総合的な探究学習「バラモンプラン」の一環で、2年生5人が同市栄町で取り組んできたシャッターアートが完成。画面から飛び出してきそうな迫力ある絵に「商店街に元気を」との思いを込めた。
 同プランは1年生から始まり、2年生から班に分かれて行政や地元企業と協力しながら地域課題の解決に取り組む学習。チームリーダーの谷川陽和さん、橋本采奈さん、三浦音流さん、谷川瑛美莉さん、宮田玲富さんが取り組んだ。
 通学路の商店街で空き店舗が増えているのが気になり、アートで活気づけようと計画。描く場所を福江商工会議所に相談したところ、文具・事務用品店「マトノ文光堂」の的野元昭さん(65)が「力になりたい」と快く提供した。
 作品は、横4・5メートル、高さ3メートルの店のシャッターに描かれ、福江みなとまつりの「ねぶた」がモチーフ。歌舞伎を想起させる躍動感あふれる絵はイラスト部の橋本さんを中心に考案。「壁を突き破ってくるイメージで描いた」と振り返る。
 リーダーの谷川さんによると、絵の考案や経費計算、スケジュール管理など初めてのことばかり。段差のあるシャッターでの作業も苦労したという。制作は8月中旬から始め、毎回約3時間、計10回に分けて行い、4日に完成した。
 活動を交流サイト(SNS)で紹介するなど支援してきた的野さんは「高校生たちのエネルギーが伝わってくるような迫力」と感激した様子。生徒たちは「的野さんの応援や、通行する人たちからの声援が励みになった。活動が広がり、多くのアート作品で商店街がもっと元気になってほしい」と話した。