「核廃絶の声を世界へ」 ノーベル平和賞 長崎の被爆者ら授賞式へ

2024/12/05 [10:14] 公開

ノーベル平和賞の授賞式に合わせてオスロへ渡航する被爆者ら=長崎市岡町、長崎被災協

ノーベル平和賞の授賞式に合わせてオスロへ渡航する被爆者ら=長崎市岡町、長崎被災協

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日本原水爆被害者団体協議会(被団協)へのノーベル平和賞授賞式が10日開かれるノルウェー・オスロには、長崎県から被爆者や被爆2世・3世、高校生ら総勢約20人が渡航する。長崎の被爆者4団体などでつくる「核兵器禁止条約の会・長崎」が4日、長崎市内で結団式を開催。被爆地長崎を代表して「核兵器廃絶の声を世界へ」と結束を誓った。
 被団協の中心的組織、長崎原爆被災者協議会(長崎被災協)から2人が現地入り。田中重光会長(84)=被団協代表委員=は授賞式(日本時間10日午後9時)でメダルを受け取り、横山照子副会長(83)=同代表理事=は現地の高校で被爆証言をする。被団協代表団(30人)の一員として、世界に核兵器禁止条約批准を求めた活動「ヒバクシャ国際署名」の元キャンペーンリーダー林田光弘さん(32)=同市出身=も参加。横山さんに付き添い、県内在住のめい2人も同行する。
 授賞式翌日に開かれるフォーラムに、県被爆者手帳友の会会長で医師の朝長万左男さん(81)が招待され、放射線被害や核兵器の非人道性について講演する。
 被団協と別に非政府組織(NGO)ピースボートと原水爆禁止日本協議会(原水協)が実施するツアーにも、友の会の被爆者、三田村シズ子さん(82)と倉守照美さん(80)が参加。現地で被爆証言会などに臨む。
 高校生平和大使は全国の4人が派遣され、長崎からは大原悠佳さん(県立長崎西高2年)と津田凜さん(県立長崎東高2年)が授賞式に出席。現地高校での出前授業などにも取り組む。
 ノルウェー・ノーベル研究所によると、日本の報道関係者は120人(11月末現在)が取材登録をした。本紙は記者3人態勢で、現地から被爆者らの表情や思いを報じる。