「業界最大手」とうたい、運営していた障害者向けグループホーム(GH)で文書の捏造が明らかになった旧「アニスピホールディングス」(東京、現在は2社に分割)が、GHのフランチャイズ事業を巡り、2018年以降少なくとも11件の訴訟を起こされていたことが18日、分かった。うち9件は同社側が解決金計約6200万円を支払う内容で和解が成立していた。
これ以外に、同社側が示談金を支払ったケースや訴訟を検討している人もいる。フランチャイズ事業後継のアニスピHDは取材に対し「多くの加盟企業の中には、期待に沿えず齟齬が生じてしまう例がどうしてもある。法的には問題ないとしても、行き届かなかった面があり、事情に応じて円満な解決を図っている」などと答えた。
訴訟記録によると、和解した9件以外の2件は原告の訴え取り下げと敗訴だった。
和解9件のうち1件の訴状によると、原告の会社はネットで旧アニスピ社のフランチャイズ募集広告を見て応募。紹介された物件でGHを1カ所オープンしたが、入居者が集まらず9カ月で閉鎖した。