最優秀賞に石山さんと西山さん 長崎大レクナ「核なき未来」オピニオン

2024/09/22 [11:21] 公開

青来審査委員長から表彰される石山さん(上)と西山さん=長崎市文教町、長崎大核兵器廃絶研究センター

青来審査委員長から表彰される石山さん(上)と西山さん=長崎市文教町、長崎大核兵器廃絶研究センター

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長崎大核兵器廃絶研究センター(RECNA=レクナ)は21日、核兵器廃絶に貢献する人材育成を目的とした第3回「核なき未来」オピニオンの優秀作品4点を発表した。最優秀賞は「U-20」の部(16~19歳)が石山力輝(りき)さん(17)=米バークシャースクール(高校)3年(応募時)=、「U-30」の部(20~29歳)が西山厚人さん(28)=会社員、京都府=に決まった。
 2022年度から実施し、今回のテーマは「核兵器に頼る国のリーダーへ-今、あなたなら何を訴えますか?-」。国内外から計51点の応募があった。
 U-20の部の石山さんは、原爆を知らない若者が多い現状を懸念。子どもたちも核兵器の現実を学び議論する機会が必要と訴えた。優秀賞の小川朋子さん(18)=立命館アジア太平洋大国際経営学部1回生=は「核抑止」や「核の傘」の考えに異を唱えた。
 U-30の部の西山さんは、原爆犠牲者の一人一人に生活や願いがあったと指摘し、大切な日常を奪う核兵器は許されないと論じた。優秀賞の岡本沙紀さん(24)=東京大工学部=は核兵器に依存する政策から世界が脱却するよう求めた。
 授賞式は長崎大であり、審査委員長で作家の青来有一さんは「それぞれの視点で核兵器廃絶への思いが書かれていた。核兵器とは何かを問い直す機会になれば」と講評した。受賞作品と最終選考に残った作品の一部はレクナのホームページで公開している。