長崎市のIT総合企業「亀山電機」(北口功幸会長)は、ドイツの電機大手「シーメンス」の低電圧分電盤と機械に電気を供給するモーターコントロールセンター(MCC)の「SIVACON(ジバコン) S8」の製造、販売ライセンスを国内で初めて取得した。これまで海外で調達していた国内ユーザーのコスト軽減と同社の海外販売の拡大が期待される。
亀山電機は1996年設立。工場などの自動化制御装置やソフトウエア開発などを手掛ける。シーメンスとのソリューション・パートナー契約は2008年、県内で唯一、締結し、同社製品を扱ったシステム設計、販売などを行う。
「SIVACON S8」は、電気・電子技術の国際規格「IEC 61439」に対応している。MCCは、機械のモーター制御と保護、モーター異常などのデータ収集、制御装置を通じたリアルタイム通信ができるIoT(モノのインターネット)製品。
これまで国内ユーザーは海外から調達していたが、同社が大分県のパートナー企業で製造し、販売する。同社によると、年間販売目標額は約1億円。現在、同社の年間売上高の約3分の1にあたる約3億円がシーメンス関連だが、3年後にはシーメンス関連を4、5億円に増やす方針。
北口会長は「世界的に著名な企業であるシーメンスとのパートナーシップをさらに深め、東南アジアなどをターゲットにした販売戦略を展開していく」と話した。
製造、販売ライセンス取得 国内初、長崎・亀山電機 独シーメンスの分電盤・MCC
2021/08/05 [12:00] 公開