中村法道知事と長崎県内21市町の首長が課題を話し合う「スクラムミーティング」が19日、長崎市内であった。県は人工知能(AI)など先端技術を活用して課題解決と経済発展を両立する社会「ソサエティー5.0」の実現を目指し、県や各市町が持つさまざまなデータを集積して誰もが活用できる「データ連携基盤」を構築するとして、各市町に協力を求めた。
県は、県市町が一体となって連携基盤を構築して多くのデータを集積・共有することで、より具体的な根拠に基づく政策立案が可能になると説明。また河川の水位や潮位、避難所などの防災情報を広域的に可視化すれば、迅速な避難行動が可能になるとした。住民サービスの充実や、民間事業者の新ビジネスの展開にもつなげたい考え。
本年度中に構築を終え、来年度から運用を始める予定。中村知事は「県市町のデータを持ち寄り、長崎県のビッグデータを作りましょうという話。ビッグデータがあるところに人材は集まってくると言われている。フットワーク軽く、構築していきたい」と協力を呼び掛けた。各首長からは「各市町のシステムがバラバラで統一する時期にきている。がっちりした連携を」「市町からの意見の反映を」などの意見が出た。
このほか、来年秋の九州新幹線長崎ルート暫定開業に向けた機運醸成や、開業効果を県内各地に広げるための方策などについても意見を交わした。県は、今秋に福岡市内や県内で開く1年前イベントや関西、中国地域で実施するプロモーションなどを説明し、県市町が一体となった「観光まちづくり」の推進を呼び掛けた。
長崎県と市町が「スクラムミーティング」 データ連携基盤構築へ協力要請
2021/07/20 [11:30] 公開