安全保障法制は違憲であり、平和に暮らす権利を侵害されたとして、長崎県内の被爆者らが国に損害賠償を求めた訴訟で、請求を棄却した長崎地裁判決を受け、原告らは6日、長崎市万才町の同地裁前で抗議行動を展開した。
同地裁が5日に出した判決は、違憲か合憲かの判断を示さず、法整備で日本が武力攻撃の対象とされたことはないと指摘。原告の主張を「抽象的なものにとどまる」とした。原告は控訴する方針。
抗議には約30人が参加。「不当判決 許さない」などと書いたプラカードを手に並び、アピールした。川野浩一原告団長(81)は「戦争が始まらないと、われわれの訴えは通らないのか」と批判。被爆者の山川剛さん(84)は「(裁判官は)戦争の惨禍を直視できておらず、想像する力が根本的に欠けている」と憤った。
「不当判決 許さない」 長崎地裁前で原告ら抗議 安保違憲訴訟棄却
2021/07/07 [10:00] 公開