中村法道長崎県知事は19日、全国知事会のオンライン会合で、新型コロナウイルスの水際対策として、感染リスクがある場合に船舶の入港を制限できるよう改正した県港湾管理条例の運用を巡り、船員の寄港履歴や健康状態の詳細など、十分な情報が得られないケースがあると報告。港湾管理者が必要な情報を得られるよう体制整備を国に求めた。
同条例は、昨年、長崎港に停泊中のクルーズ船コスタ・アトランチカで発生した大規模クラスター(感染者集団)の検証結果を踏まえ改正。現在、クルーズ船の入港はないが、中村知事は外国籍の貨物船などで、船員の情報が十分得られないケースが出ているとして「外国籍の船を安心して迎えるため、国においても検討が必要」と要望した。
このほか、新型コロナワクチンの接種加速化のため、種類ごとの供給スケジュールと配分量の早急な明示が必要と強調。ワクチンの接種歴を公的に証明し、7月中下旬をめどに交付できるよう政府が準備している証明書にも触れ、「接種を進めながら接種記録の管理も行う市町村の負担に配慮し、具体的な制度設計や情報発信を」と求めた。
コロナ水際対策の体制整備要望 港湾管理者に情報を 全国知事会で中村知事
2021/06/20 [10:06] 公開