大村藩を倒幕に導いた「勤王三十七士」の中心人物の一人、渡辺清(1835~1904年)に関連する初公開の資料を集めた企画展「渡辺清家資料の世界」が長崎県大村市東本町の市歴史資料館で開かれている。6月6日まで。入場無料。
渡辺は戊辰戦争で新政府軍の参謀として従軍。明治維新後は福岡県令や福島県知事などを歴任し、70歳で没した。
同展では、県外に住む渡辺の子孫から2019年に寄贈された資料約50点を展示。渡辺の養子となり、日本初の知的障害児社会福祉施設「滝乃川学園」の3代目学園長を務めた汀(みぎわ)に関する資料も含まれている。
会場には、渡辺が戊辰戦争の戦功で明治政府から与えられた褒美の内容を記した賞典禄のほか、死去後に授与された勲章などを展示。汀が渡辺の養子になった際の書類も並んでいる。
同館の担当者は「近代国家を作ろうとしていた渡辺の活動や明治以降の動きなど、ポイントを押さえた資料がそろっている」と来館を呼び掛けた。
大村藩を倒幕に導く 渡辺清の初公開資料展示 大村市歴史資料館
2021/05/09 [23:34] 公開