洋上風力発電の整備を優先的に進める「促進区域」の指定について、長崎県西海市崎戸町江島沖の関係者から意見を聴取する協議会の初会合が23日、西海市内であった。杉澤泰彦市長は「地元漁業者との共存共栄が重要。住民の合意形成を図る場になることを願う」と発言した。
協議会は洋上風力発電普及法に基づき国と県が開催。経済産業、国土交通、農林水産の各省と県、西海市、地元漁協、航路事業者らで構成する。促進区域になれば公募で選ばれた事業者が海域を最大30年間利用でき、指定には漁業や航路などに支障がないかを判断する。本県では五島市沖が2019年12月に指定されており、江島沖は現在、促進区域の前段階となる「有望区域」に選ばれている。
一部オンラインで出席した。江島の漁業者代表は漁業資源の実態調査を求めた上で「直接的に風車の影響を受けるのは江島の漁師、島民」と指摘し、長期的な島の振興策を要望した。また、海域に近い新上五島町には世界文化遺産が点在するため、県の担当者は「影響を与えることがないよう調査の実施を」と求めた。
「地元と共存共栄」 西海・江島沖 洋上風力整備で初会合
2021/04/24 [14:00] 公開