長崎は「九州一のサプライヤーの立地県」 経産省課長が講演 県航空機産業クラスター協総会

2024/11/24 [11:00] 公開

航空機産業の戦略や現状について講演などで情報を共有した県航空機産業クラスター協議会総会=長崎市幸町、スタジアムシティホテル長崎

航空機産業の戦略や現状について講演などで情報を共有した県航空機産業クラスター協議会総会=長崎市幸町、スタジアムシティホテル長崎

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長崎県航空機産業クラスター協議会の本年度総会が22日、長崎市内であり、経済産業省や関連企業の担当者が航空機産業の戦略や現状について講演。同省航空機武器産業課の呉村益生課長は本県について「九州一のサプライヤーの立地県」と評価した。
 県によると、航空宇宙防衛産業に特化した国際的な品質保証JISQ9100の取得(見込み含む)企業は14に上り、九州最多。同協議会は造船産業の金属加工技術を生かしたサプライチェーン(供給網)構築と基幹産業化を目指し、2018年に発足。オブザーバーを含む90の企業・団体が加盟している。
 航空機市場はさらなる成長が見込まれ、呉村課長は「需要の伸びに対して日本としてどういう貢献が世界にできるかが重要」とし、「需要を獲得できるサプライヤーを支援していきたい」などと述べた。国内の航空機産業について「主に機体構造体のサプライヤーとして成長してきた。今後は機体全体、システムレベルでの開発に参入していかなければ成長は見込めない」と指摘した。
 総会には約100人が出席。小林正樹会長はあいさつで「世界の航空旅客需要は20年後に2倍になる予測。中小型機を中心とした航空機市場の成長に期待している。サプライチェーンの拡大につなげていきたい」と述べた。