長崎県出身の劇作家・演出家の松田正隆さんの戯曲を気鋭の演出家・玉田真也さんの監督・脚本で映画化した「夏の砂の上」が完成し、7月4日から全国公開される。雨が一滴も降らず、からからに乾いた夏の長崎が舞台。撮影は昨年9月に全編オール長崎ロケで行われた。坂の上にある家に主演のオダギリジョーさんら4人が窓辺に集うポスタービジュアルが14日解禁された。
「夏の砂の上」は、読売文学賞戯曲・シナリオ賞を受賞した松田さんの代表作の一つとして知られる。1998年に平田オリザさん演出で初演されて以降、何度も舞台化されてきた。玉田監督も自身の劇団「玉田企画」で2022年に上演した思い入れの深い作品。
幼い息子を亡くした喪失感から人生の時間が止まってしまった小浦治(オダギリさん)は、妻恵子(松たか子さん)から愛想を尽かされ別居中。そんな中、男の元へ走る妹の阿佐子(満島ひかりさん)から17歳の娘優子(髙石あかりさん)を預かってくれと頼まれ、治と優子の同居生活が始まる-。
ポスタービジュアルは、優子らが訪れ、物語が動き出すシーンをイメージ。それぞれ痛みと乾ききった心を抱えた4人を、長崎の街から差し込む光が温かく包み込んでいる。
オダギリさんは脚本を読んだ瞬間「これは良い作品になる」と感じ、すぐにプロデューサーも買って出たという。髙石さんは「長崎での撮影は、優子が過ごしたあの時間のように、自分にとってとてもかけがえのないものとなった」、玉田監督は「皆さんの芝居に、この映画を想定の何倍も上に引っ張ってもらえた。とてもぜいたくな時間だった」と言う。
松田さんは「部屋を見つめる演劇から、街を感じ取る映画へ。映画には長崎の光景がいくつも映し出されている。戯曲に書かれたせりふが生み出す感情は、坂を上り下りする俳優の体の運動に変換されている。私は、戯曲が消え去り映画に生まれ変わることを望んでいた」などとコメントした。
「夏の砂の上」は、読売文学賞戯曲・シナリオ賞を受賞した松田さんの代表作の一つとして知られる。1998年に平田オリザさん演出で初演されて以降、何度も舞台化されてきた。玉田監督も自身の劇団「玉田企画」で2022年に上演した思い入れの深い作品。
幼い息子を亡くした喪失感から人生の時間が止まってしまった小浦治(オダギリさん)は、妻恵子(松たか子さん)から愛想を尽かされ別居中。そんな中、男の元へ走る妹の阿佐子(満島ひかりさん)から17歳の娘優子(髙石あかりさん)を預かってくれと頼まれ、治と優子の同居生活が始まる-。
ポスタービジュアルは、優子らが訪れ、物語が動き出すシーンをイメージ。それぞれ痛みと乾ききった心を抱えた4人を、長崎の街から差し込む光が温かく包み込んでいる。
オダギリさんは脚本を読んだ瞬間「これは良い作品になる」と感じ、すぐにプロデューサーも買って出たという。髙石さんは「長崎での撮影は、優子が過ごしたあの時間のように、自分にとってとてもかけがえのないものとなった」、玉田監督は「皆さんの芝居に、この映画を想定の何倍も上に引っ張ってもらえた。とてもぜいたくな時間だった」と言う。
松田さんは「部屋を見つめる演劇から、街を感じ取る映画へ。映画には長崎の光景がいくつも映し出されている。戯曲に書かれたせりふが生み出す感情は、坂を上り下りする俳優の体の運動に変換されている。私は、戯曲が消え去り映画に生まれ変わることを望んでいた」などとコメントした。