長崎県立大佐世保校の学生8人グループ「もの録プロジェクト」は、佐世保市相浦地区の魅力を発信するため写真集の制作を企画し、同地区の街並みや暮らしの様子を収めた古写真を11月24日まで募集している。年内の完成を目指す。
発起人は、同グループ代表の平林梨沙さん(21)=実践経済学科3年=。長野県出身。「本州を出たい」と思い、港町の佐世保の大学を進学先に選んだ。入学当初こそ、大学がある相浦地区での生活は新鮮だったが、やがて慣れると「相浦には何もない」と感じるように。周囲の学生からもそんな声が聞かれた。
2年の時、同市議選候補者の選挙活動に関わり、地元に対し熱い思いを抱いている住民が大勢いることを知った。それを機に「自分は相浦の魅力に気付いていないだけ。もっとまちのことを知りたい」と強く思うようになったという。
平林さんの思いに共感した友人の船戸太郎さん(20)=公共政策学科2年=と5月にプロジェクトを設立。「『ないものねだり』ではなく、『あるもの探し』を」をキャッチフレーズに、同地区のフィールドワークやミーティングを重ねてきた。
写真集づくりも、同地区の魅力を再発見し発信する取り組みの一つ。寄せられた古写真にまつわるエピソードも収録する。A4サイズ100ページを100部製作し、同大や市内の高校などに配る予定。平林さんは「相浦地区の昔の写真が自宅に眠っていればぜひ提供してほしい」と呼び掛けている。
インスタグラムアカウント「@monolog_2020」で活動を紹介している。
古写真募集中 相浦地区の写真集企画 長崎県立大生グループ
2020/11/14 [10:54] 公開